ザ・プリンス 京都宝ヶ池
ザ・プリンス 京都宝ヶ池
みなさんこんにちは!
長編になりそうですが、京都の建築物についてお話させてください♪
春先に「ザ・プリンス 京都宝ヶ池」のロビーの見学をさせていただきました!
日本建築界に貴重な業績を残した和の建築の巨匠、村野藤吾さんの基本設計です!
また村野さんの特徴ともいわれている、「対となる建築」の存在がありました!!!
近隣にある、大谷幸夫さんが設計された国立京都国際会館のカタチを意識しながら
国立京都国際会館ができた18年後このホテルの計画が始まり設計されたそうです。
台形、逆台形の断面で構成された直線的な形態に対して、
流れるような曲線で公園の風景に溶け込むことを意図して設計されたそうです。
実際に国立京都国際会館を見た後に
この建築物を見ると、雰囲気が全く違う・・・圧巻・・・
綴りだすと長くなってしまいそうですが、ぜひお付き合いくださいませ。
目次
1.曲線美
2.階段の細部
3.間接照明
4.お手洗い
5.和の空気
1.曲線美
まずこのアプローチ。
道の先が見えないようになっており、緩やかな曲線が続いています。
曲線って柔らかい印象を持ちつつ、曲線の角度によって印象が変わるのとても面白いですよね。
このアプローチで一気に曲線の虜になってしまいそうなほどでした・・・
中庭を見学していると、内側の建物の形もすべて曲線でした。
外壁の色は冷たいものの、かすかにへこむような壁の形が、
きつい印象をなくしているように感じました。
モルタルやコンクリート調を使用したいけどかっこよくなりすぎるのは・・・など
テナントで悩んでいらっしゃる方は、曲線を使用してみても良いですね♪
曲線の建築物というと、グッケンハイム美術館などが有名ですよね。
円形の形が繋がっているように見えて、
実は人の動線がらせん状にすることで動きやすいように工夫されてたり・・・!
2.階段の細部
館内中央にある曲線の大きな階段。
こちらの階段、異素材の組み合わせで素材感が面白い・・・
かっちりした階段があるように見えて、線が細い階段・・・
高い天井と線が細い階段のため威圧感は感じず、存在感はある!という絶妙な空間でした♪
館内をまわると印象的だったのは階段の手すり!
こんな細かなところまで装飾にこだわり、階段ごとに雰囲気が違うという徹底ぶり。
階段一つでここまで印象が変わるなら、
階段作りの際にお気に入りのデザインを探してみるのも楽しいですね!
3.間接照明
入り口入ってすぐに、天井を見上げると中庭に沿って間接照明が!!!
間接照明も暖かい雰囲気を演出することがもともと得意なものです。
不思議なことに、この間接照明、
館内を照らすものならもっと内側にあってもよさそうなのに、かなり外側についていました。
もしかして中庭をきれいに見せるための位置なのかな、と思ったり・・・
光の当たる箇所も緩やかなカーブがある内壁になっています。
光がまんべんなく広がるようになっているのかな・・・など想像が止まりません!!!
そういった意識で一つ一つの装飾物を見ていくと、
自分の想像力が広がり時間が一瞬で過ぎていきます。
4.お手洗いにも注目!!
西洋建築が好きなスタッフは、ロビーのお手洗いに魅力が詰まっているなと・・・
和風な素材の壁紙を使用しているのにも関わらず、洋館な雰囲気がステキで
鏡の装飾と和風なライトとの組み合わせが・・・抜群でした!
鏡も横一列に並んではいるものの真ん中の鏡は高さが下がっていますが、統一感が感じれますよね。
座って御化粧直しをすることを配慮して下がっているのかな・・・と思いつつ・・・
赤色はもともとリラックスする空間にはあまり使用しない興奮色ですが、
大理石調のカウンターや木材を使用することで落ち着きのある空間にも感じました。
こちらのお手洗い、ロビーとのコントラストが印象的でした。
洗面の間にパウダースペースを設けるのも大胆ですよね。
エステ等、別途パウダールームのスペースが足りない!!
という方にはおすすめの使い方かもしれません♪
5.和の空気
村野東吾さんといえば、
和の空間のスペシャリストのイメージがあります。
コンクリートの建物なのにいたるところに
和を彷彿とさせる工夫がされていて見ていて楽しい空間でした!
まず、中庭から館内を見渡すと・・・
カーブを描いている鉄柱、
また、中庭の形状に合わせたひさしの軒裏には
縁側をイメージできる化粧軒裏になっていました!
細かなこだわりが見ていて楽しい・・・
ロビーのカーペット。
一件普通のウェーブや円状の模様にしか見えませんが、
これは日本庭園の枯山水や流水紋などの砂紋をイメージしているようにも感じます!
まさかこんなシャンデリアなどが多く並ぶ空間で
和の表現を感じることができるなんて素敵ですよね♪
エレベータホールも一見、石調の空間で洋風な印象がうかがえますが、
窓から見える景色は和風な庭、そしてエレベーターの扉をよく見ると
実は雲の模様になっていました!
通り過ぎるだけなら気づかずに終わってしまいそうなところにもこだわりがあって
カラーも緑で洋と和の融合が素晴らしい空間でした!
その時感じた印象もとても大切ですが、一回見終わってから写真を見返すと
たくさん新しい発見ができます!
そういう理解もできるのか・・・とワクワクしっぱなしです。
こちらの建築物は、コンクリート造りに和風のアレンジがされていますが、
京都では木造の町家が多く並んでいます。
町家の雰囲気を生かしつつ、また新しいスタイルにするために
「洋」の部分を足してみるのも融合して楽しい空間になりそうです♪
前回に引き続き、建築物のご紹介でした!!
コロナ禍が落ち着いたらまた休日にめぐりに行きたいスタッフでした・・・
最後までお付き合いいただきありがとうございます!