スタッフブログ

生きた建築フェスティバル大阪Ⅰ

皆さんこんにちは。

本日はスタッフブログ!

10月に建築業界ではビッグイベントの一つとなる「生きた建築フェスティバル大阪」通称イケフェスが行われておりました。

一年で二日しか行われない建築祭、意地でも行かねばと思い日々奮闘しておりました。

そして普段は立ち入り禁止のエリアが解放され過去や歴史に触れることができる素晴らしい展示会です。

もともと好きだった美術関連が、この業界に入って建物も含めて好きになり、かつ勉強にもなり・・・大掛かりなことはできなくても、巨匠が手掛けたものから得られるヒントが沢山あって、「建築を肌で感じることは本当に大切だな」と建築物に触れるたびに感じます。

そんな中でも、今回はスタッフが訪れた個所をシェアさせてください。

①青山ビル

こちらはInstagramでも投稿したビル。

表の蔓は、甲子園の蔓と同じもの。

廃墟にも見えがちな風貌にもエレガントさが感じれるのは入り口部分の細やかな装飾であったり、手入れされている窓の建具があるからにも感じます。

また、一階から見上げた廻階段は規則的に各フロアに配置され、まるで吸い込まれていくよう。

とある踊り場には、ステンドガラスもはめ込まれ、独特な日差しの入り方・・・

私たちが日常生活でとっさに使用している手すりも、木材にねじれ加工が施されていました。

②芝川ビル

1927年に竣工されたこちらのビル。

木造建築が多かった当時では珍しく、耐震耐火を意識した鉄筋コンクリート造り。

現在も多くのテナントの方が入られており、船場を代表する近代建築の一つとしてそびえたっています。

この建築展で限定公開されていた屋上。

アーチ状の柱が印象的でこちらも細かな装飾が施されていました。

床のタイルもスルーしがちだとは思いますが、ふと見下げてみてください。

彫調の装飾がなされていました。

この時代の建物は今とは建てる際に意識する箇所が異なるからこそ、ふと惚れるようなこだわりが見え隠れして茫然です。

③グランサンクタス淀屋橋

1918年に建築された銀行の跡地に、2013年外壁保存を行ったうえで現在のカタチへ竣工されました。

もともと、東京駅の建築で有名な辰野金吾氏の事務所が設計した初めの銀行は赤レンガを用いた辰野式。数年後に建築家の國枝博氏によって大幅な改修工事が行われました。

その際に、現在の低層部分でもあるアラベスク模様が印象的なテラコッタ色の外観へ変わったそう。

外観保存の多くはオフィス棟にされることが多いのですが、この建物は珍しくマンションになっています。

そのため、オフィスビルほど違和感なく昔の外観と共存されているように感じました。

柱をよく見てみると、細やかな装飾が施されています。

アラベスク模様とは、唐草模様を代表とする植物のツタなどが絡まった反復する模様や左右対称性のある図柄で構成され、星形、幾何学模様などと組み合わされているもの。

この装飾にどれほどの時間がかかったのか・・・

まだまだご紹介したい建築物はたくさん・・・

長々となってしまうので、ゆるりと第二回に綴れたらと思います。

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